数の値打ち : グローバル情報化時代に日本文学を読む
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私が目指したのは、文学研究の内部にしっかりと根ざした立場からコンピュータ手法に問いかけること──そう、そうした手法と文学をめぐるアイデアとのあいだの対話の歴史を取りもどすこと。今日における学術的読みの実践をいかに補いうるか、あるいはいかに揺るがしうるかを理解すること。将来、知の構造の進化と文化資料アーカイヴの新展開によって変容するディシプリンを思い描くこと。知の思潮が変わりつつあっても、私にとってこれらが文学研究者にとって重要かつ不可欠な課題であることに変わりはない。
目次
日本語版への序文
序章 数の不確かさ
第一章 事実と差異
第二章 アーカイヴとサンプル
第三章 ジャンルと反復
第四章 影響と判断
第五章 言説とキャラクター
エピローグ 数の差異
補遺
訳者あとがき
索引